2004年12月16日
スギヒラタケの毒性研究
スギヒラタケを食べて、急性脳症で死亡したとされる一連の事象に対して、厚生労働省をはじめ関係機関等での調査研究が始められている。
記事:共同通信社
提供:共同通信社
【2004年12月15日】
急性脳症を引き起こす可能性が指摘されているスギヒラタケの毒性は日本海側産が強く、産地によって差があることを14日までに、厚生労働省の「急性脳症多発事例にかかる研究班」メンバーの江口文陽(えぐち・ふみお)・高崎健康福祉大教授(キノコ学)が動物実験で確認した。
マウス腹部内への投与で致死性を確認した実験はあったが、江口教授は腎不全のラットなら口からの大量摂取でも死ぬことを初めて確認した。人間への毒性は依然明確でないが、日本海側を中心に腎機能障害のある人に脳症発症が相次いだこの秋の傾向と一致した。
江口教授は「原因物質は分からないが、日本海側の多雨で成分が変異した可能性もある。キノコの生態や遺伝子から地域差の原因を解明したい」としている。
江口教授によると、全国7カ所で10-11月に採取したスギヒラタケを湯で煮出し、乾燥させて生理食塩水に溶かして各5匹ずつのマウスの腹腔(ふくこう)内に投与した。
その結果、日本海側の山形、新潟、京都の各府県計4カ所の分はすべて死んだが、群馬、長野、三重各県の分は1匹も死ななかった。
死んだマウスはまぶたの震えなどがあり、解剖結果から、何らかの物質が血管を通じて吸収されて中枢神経系に作用したとみられた。また死んだ4カ所分はキノコ中の水分含有率が95-97%と、ほかの3カ所(91-92%)より高かった。
一方、片方の腎臓を取って腎不全状態にしたラットに群馬、京都の抽出物を食べさせた実験では、京都分の5匹はすべて死んだのに、群馬分は死ななかった。摂取量は人間の体重に換算すると、通常摂取量の6倍程度。健康なラットに2種類を同量食べさせても1匹も死ななかった。
提供:共同通信社
【2004年12月15日】
急性脳症を引き起こす可能性が指摘されているスギヒラタケの毒性は日本海側産が強く、産地によって差があることを14日までに、厚生労働省の「急性脳症多発事例にかかる研究班」メンバーの江口文陽(えぐち・ふみお)・高崎健康福祉大教授(キノコ学)が動物実験で確認した。
マウス腹部内への投与で致死性を確認した実験はあったが、江口教授は腎不全のラットなら口からの大量摂取でも死ぬことを初めて確認した。人間への毒性は依然明確でないが、日本海側を中心に腎機能障害のある人に脳症発症が相次いだこの秋の傾向と一致した。
江口教授は「原因物質は分からないが、日本海側の多雨で成分が変異した可能性もある。キノコの生態や遺伝子から地域差の原因を解明したい」としている。
江口教授によると、全国7カ所で10-11月に採取したスギヒラタケを湯で煮出し、乾燥させて生理食塩水に溶かして各5匹ずつのマウスの腹腔(ふくこう)内に投与した。
その結果、日本海側の山形、新潟、京都の各府県計4カ所の分はすべて死んだが、群馬、長野、三重各県の分は1匹も死ななかった。
死んだマウスはまぶたの震えなどがあり、解剖結果から、何らかの物質が血管を通じて吸収されて中枢神経系に作用したとみられた。また死んだ4カ所分はキノコ中の水分含有率が95-97%と、ほかの3カ所(91-92%)より高かった。
一方、片方の腎臓を取って腎不全状態にしたラットに群馬、京都の抽出物を食べさせた実験では、京都分の5匹はすべて死んだのに、群馬分は死ななかった。摂取量は人間の体重に換算すると、通常摂取量の6倍程度。健康なラットに2種類を同量食べさせても1匹も死ななかった。
Posted by 北国こうめい at 09:11│Comments(0)
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